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『おどっている』

 ぼくはいつも
 ぼくはいつも
 音楽のこと ばかり
 ばっかり 考えている
 いや 考えていない 想っている
 いや 想っていない 夢みている
 いや
 どれも本当で
 どれもうそみたいだ けれど
 ぼくはいつも
 音楽のこと ばかり
 ぽっかり あいた あなのなかに
 ひびかせている
 いや かってにひびいている

 音楽は なにしろ すてき
 どろどろの 泥にもなるし
 さらさらの 泡にもなるし
 ふわふわの 鳥にもなるし
 しわしわの 性器にもなる
 音楽は もうずっと
 ずっと前から
 ぼくの来るのを 待っていた
 いや 待っていない ただ わらっていた
 そこ でもなく どこ でもなく
 大地で 海で 宇宙で
 朝で 夜で 夏で 冬で
 とおい過去で はるか未来まで
 どんどこどんどこ なっているんだ

 ぼくはいつも
 ぼくはいつも
 音楽のこと ばかり
 かなしいくらい
 わすれるくらい
 いきてる かぎり
 死なない かぎり
 あまりに すてき
 な ばっかりに
 気がつけば
 だれもいない
 音楽を履いた
 地球のうえで



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